数学や統計、組み合わせ計算などでよく使われる「階乗(かいじょう)」を求めたいときに便利なのが、Excelの FACT関数
です。
とくに順列や組み合わせを計算するときに重宝されます。
FACT関数とは?
FACT関数は、指定した数値の「階乗(!)」を求める関数です。
階乗とは、その数値以下の正の整数をすべて掛け合わせた値です。
階乗とは?
- 例:5! = 5×4×3×2×1 = 120
書式
=FACT(数値)
引数 | 内容 |
---|---|
数値 | 階乗を求めたい正の整数または0 |
基本的な使い方
例1:数値の階乗を求める
=FACT(5) → 120
=FACT(0) → 1
階乗の基本ルールとして、0! = 1です。
活用例
1. 順列の計算
「n個の中からr個を順序ありで選ぶ場合の数」は、以下の式で求められます:
=FACT(n) / FACT(n - r)
例:10個の中から3個を並べて選ぶ
=FACT(10)/FACT(7) → 720
2. 組み合わせの計算(順序なし)
=FACT(n) / (FACT(r) * FACT(n - r))
例:10個から3個を順序関係なく選ぶ
=FACT(10)/(FACT(3)*FACT(7)) → 120
(※組み合わせ用には COMBIN
関数も便利です)
注意点
- 数値が負の場合はエラー(
#NUM!
) - 小数を指定すると自動的に切り捨てられます
=FACT(4.9) → =FACT(4) → 24
- 非数値を指定すると
#VALUE!
エラーになります
関連関数
関数名 | 内容 |
---|---|
FACT | 階乗を求める |
COMBIN | 組み合わせの数を求める(nCr) |
PERMUT | 順列の数を求める(nPr) |
ROUND | 小数の丸めに(FACTは整数に自動変換される) |
まとめ
- FACT関数は、自然数の階乗(n!)を計算する関数
- 順列・組み合わせ・確率計算などに便利
- COMBIN関数やPERMUT関数とセットで活用すれば、統計処理も簡単に