Excelには公式に公開されていない「隠し関数」がいくつか存在します。
そのひとつが DATESTRING関数。
この関数を使うと、西暦の日付を和暦(元号)に変換して文字列として表示できます。
DATESTRING関数とは?
DATESTRING関数は、日付シリアル値を和暦の文字列に変換する関数です。
通常はセルの表示形式を変更して和暦表示にしますが、DATESTRINGを使えば関数1つで和暦を直接取得できます。


書式
=DATESTRING(日付)
- 日付:日付のシリアル値、セル参照、文字列、または関数(
TODAY()
など)
使用例
例1:今日の日付を和暦で表示
=DATESTRING(TODAY())
→ 令和7年8月26日
例2:セル参照を使う
セルA1に「2023/5/1」が入力されているとき:
=DATESTRING(A1)
→ 令和5年5月1日
例3:直接文字列を指定
=DATESTRING("2000/1/1")
→ 平成12年1月1日
特徴
- 隠し関数:関数の挿入ダイアログに表示されないため、数式バーに直接入力が必要
- 書式変更なしで和暦表示:セルの書式を変更せず、直接「令和○年○月○日」の形で返す
- 明治から令和まで対応
- 戻り値は文字列:日付データではなく「和暦のテキスト」なので、日付計算にはそのまま使えない
注意点
- 環境やExcelのバージョンによっては利用できない場合があります
- 戻り値が「文字列」なので、日付計算を行う場合は西暦のまま扱う必要があります
- 公開されていない隠し関数のため、将来的に仕様が変わる可能性があります
関連関数・代替手段
関数/方法 | 内容 |
---|---|
TEXT 関数 | =TEXT(A1,"ggge年m月d日") で和暦を表示 |
書式設定 | [セルの書式設定] → [日付] → [カレンダーの種類: 和暦] |
TODAY / NOW | 現在の日付や時刻を取得し、DATESTRINGで変換可能 |
まとめ
- DATESTRING関数は、西暦の日付を和暦の文字列に変換できるExcelの隠し関数
- 「元号YY年MM月DD日」形式で返され、明治~令和まで対応
- ただし戻り値は文字列なので、計算には不向き