Excel関数入門:SIN関数の使い方【正弦を求める】

三角関数は数学だけでなく、工学や統計、ビジネスの分析にも利用されます。Excelでは、三角関数を簡単に計算できる関数が用意されています。そのひとつが SIN関数 です。本記事では、SIN関数の基本から活用例、注意点までをわかりやすく解説します。


SIN関数とは?

SIN関数は、与えられた角度の正弦を返す関数です。
正弦とは三角比のひとつで、直角三角形において「角度に対する対辺 ÷ 斜辺」で表されます。
Excelでは度数法ではなくラジアン(弧度法)で角度を指定する点に注意が必要です。


書式

=SIN(数値)
  • 数値:ラジアンで表された角度。度数法で入力する場合は、RADIANS関数で変換してから使用します。

使用例

  1. 30度の正弦を求める =SIN(RADIANS(30)) → 結果:0.5
  2. π/2ラジアンの正弦を求める =SIN(PI()/2) → 結果:1

活用例

  • 波の周期データを作る
    時間に応じて変化する数値(例えば季節変動や周期的な売上変化)をシミュレーションする際に、SIN関数を使うと滑らかな波形を作成できます。 =SIN(ROW()/10) → 行番号を利用して時間を進めると、周期的な波が作れる。
  • グラフ作成
    SIN関数で得たデータを折れ線グラフにすると、きれいなサイン波(正弦波)を可視化できます。

注意点

  1. ラジアンで入力する必要がある
    30度を直接=SIN(30)と入力すると、ラジアンとして扱われるため結果は正しくありません。必ずRADIANS関数を使いましょう。
    =SIN(RADIANS(30))が正しい)
  2. 角度の単位を統一する
    SIN関数と他の三角関数を組み合わせる場合、ラジアンと度が混ざらないように注意してください。

関連関数

  • COS関数:余弦を求める
  • TAN関数:正接を求める
  • ASIN関数:逆正弦を求める
  • RADIANS関数:度をラジアンに変換する
  • DEGREES関数:ラジアンを度に変換する

まとめ

SIN関数は、Excelで角度の正弦を求める基本的な三角関数です。

  • 書式は =SIN(数値)
  • 度数は必ずRADIANSで変換
  • 周期データやグラフ作成に活用可能

三角関数を組み合わせることで、より複雑な分析やシミュレーションができるようになります。