数値配列の2乗差を集計したいときに活躍するのが「SUMX2MY2関数」です。
数学や統計の分野で使われる「差の二乗和」の一種で、ベクトル演算や分析処理に役立ちます。
この記事では、SUMX2MY2関数の基本的な使い方から、他の類似関数との違い、応用例までを解説します。
SUMX2MY2関数とは?
SUMX2MY2関数は、2つの配列の各要素をそれぞれ2乗し、その差を取り、それらの合計を返す関数です。
書式
=SUMX2MY2(array_x, array_y)
引数の意味
- array_x:1つ目の数値配列(または範囲)
- array_y:2つ目の数値配列(または範囲)
配列の長さは一致している必要があります。
計算の仕組み
SUMX2MY2関数は以下の式を実行します:
(X1² − Y1²) + (X2² − Y2²) + (X3² − Y3²) + …
例:
X列:{3, 4, 5}
Y列:{1, 2, 3}
→ (3²−1²) + (4²−2²) + (5²−3²)
→ (9−1) + (16−4) + (25−9) = 8 + 12 + 16 = **36**
=SUMX2MY2(A2:A4, B2:B4)
よくある活用例
1. 2つの系列の差分エネルギーや成分比較
計測データの系列差分を二乗の観点から評価したいときに便利です。
2. 相関関係の補助的な検証に
2つの配列の絶対的な傾向の差を可視化したいときなどにも応用可能です。
注意点
- 配列の長さが違うとエラーになります
- 空白セルはゼロとみなされる
- 文字列などの非数値データは無視される
関連関数
関数 | 内容 |
---|---|
SUMX2PY2 | 配列X² + 配列Y² の合計 |
SUMXMY2 | (X − Y)² の合計(差の2乗) |
SUMSQ | 1配列内の値をすべて2乗して合計 |
SQRT | 平方根(例:SUMX2MY2の結果から長さに変換などに) |
まとめ
SUMX2MY2関数は、2つの配列の2乗差を計算することで、系列データの差を数学的に把握したい場面に役立ちます。
SUMXMY2との違いを理解して、目的に合った形で使い分けることで、より正確なデータ分析が可能になります。