IT用語入門:バッファオーバーフロー【メモリ領域を超える書き込みによる脆弱性】

ソフトウェアの安全性を脅かす原因のひとつに、「プログラムの想定外の入力」による不具合があります。その代表的な脆弱性として知られているのがバッファオーバーフローです。システム障害だけでなく、不正アクセスの原因にもなるため、セキュリティの分野では特に重要な概念です。


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バッファオーバーフローとは

バッファオーバーフローとは、プログラムが用意したメモリ領域(バッファ)に、許容量を超えるデータを書き込んでしまうことで発生する脆弱性です。

本来、バッファには保存できるデータ量の上限があります。しかし入力サイズの確認が不十分な場合、余分なデータが隣接するメモリ領域を上書きし、プログラムの異常動作やセキュリティ問題を引き起こします。


発生する仕組み

  • プログラムが固定サイズのメモリ領域を確保
  • 想定以上のデータが入力される
  • バッファの範囲を超えて書き込みが発生
  • 隣接メモリが破壊され動作異常や攻撃の入口になる

起こり得る影響

  • アプリケーションのクラッシュ
  • データ破損・動作不良
  • システムの停止
  • 攻撃者による不正コード実行
  • 権限の乗っ取りや情報漏えい

特に不正コードの実行につながる場合、重大なセキュリティ事故の原因となります。


攻撃に悪用される理由

攻撃者は、意図的に過剰なデータを送り込み、メモリの上書きを利用してプログラムの制御を乗っ取ることがあります。これにより、管理者権限の取得やマルウェアの実行などが可能になる場合があります。


防止するための対策

  • 入力データのサイズチェックを徹底する
  • 配列やバッファの境界検証を行う
  • 安全な関数・ライブラリを使用する
  • メモリ管理を適切に行う
  • セキュリティパッチを適用する
  • 脆弱性診断やコードレビューを実施する

近年では、安全性を考慮したプログラミング言語や保護機構(ASLR、スタック保護など)も普及しています。


まとめ

バッファオーバーフローは、メモリ領域の許容量を超えた書き込みによって発生する脆弱性で、システム障害や不正アクセスの原因となります。安全なプログラム設計と適切な入力検証を行うことで、セキュリティリスクを大幅に軽減できます。