Excel関数入門:FV関数の使い方【積立の将来金額を求める】

毎月の貯金や定期積立を続けると、最終的にどれくらいのお金になるのか気になりますよね。
Excelの FV関数 を使えば、一定の金額を継続的に積み立てた場合の将来の合計金額(将来価値) を簡単に計算できます。


PR

FV関数とは?

FV関数(フューチャーバリュー) は、
「毎回一定の金額を積み立てたとき、将来いくらになるか」を求める関数です。

金利(利息)を考慮して、最終的な資産の金額を自動計算できます。


書式

=FV(利率, 期間, 定期支払額, 現在価値, 支払期日)

引数の説明

  • 利率:利率を指定します。
     年利3%なら「3%/12」で月利に変換します。
  • 期間:積立を行う回数です。
     10年間毎月なら10*12(=120回)。
  • 定期支払額:毎回積み立てる金額を指定します。
  • 現在価値:すでにある元本がある場合に指定します。
     積立だけの場合は0。
  • 支払期日:支払いタイミングを指定します。
     0 = 期末払い(通常)/ 1 = 期首払い。

使用例

毎月5万円を10年間、年利3%で積み立てた場合の将来金額を求める

毎月5万円を10年間、年利3%(月利0.25%)で積み立てた場合をFV関数で計算すると、次のようになります。

=FV(B3/12,C3*12,D3,E3,F3)
  • 利率:年利3%で毎月積み立ての場合 → 3%/12
  • 期間:10年間毎月なら 10*12(=120回)
  • 支払額:積立金は支出なので「-50000」とマイナスで入力します。
  • 現在価値:今回のように「ゼロから積立」なら 0。
  • 支払期日:0=期末払い(通常)/1=期首払い。

結果は 約6,987,071円(約699万円) です。

毎月5万円を10年間積み立てると、元本は600万円になりますが、年利3%で運用すると利息の効果によって約99万円増え、最終的に約6,987,071円まで成長します。

このように、少しの金利でも長期間続けることで「複利(利息が利息を生む)」の効果が積み重なり、着実にお金を増やすことができます。


活用例

FV関数は、次のようなシミュレーションに便利です。

  • 毎月の定期預金・つみたて投資の将来金額
  • 教育資金や住宅資金の目標額のシミュレーション
  • 老後の積立プランを検討するときの資産予測

注意点

  • 支払額(積立額)はマイナスで入力しないと、結果がマイナスになります。
  • 金利は「1回あたり」で指定する必要があります(年利の場合は÷12)。
  • 金利が0の場合でも使えますが、単純な積立金額の合計になります。

関連関数

関数名内容
PV関数将来の金額から「現在の価値」を求める
PMT関数一定の期間で支払う「毎回の金額」を求める
RATE関数利率(年利)を求める
NPER関数支払い期間(回数)を求める

まとめ

FV関数を使えば、積立や貯蓄が将来いくらになるかを簡単に試算できます。
金利や期間、積立額を少し変えるだけで、将来の資産計画を具体的にシミュレーションできる便利な関数です。