Excelでは、「進数変換」を簡単に行うための関数が多数用意されています。
その中でも BIN2HEX関数 は、2進数(0と1だけの数)を16進数(0〜9とA〜F)に変換 するための関数です。
たとえば、2進数の「1111」は16進数で「F」、「11111111」は「FF」となります。
コンピューターの仕組みやデータ通信の基礎を学ぶうえで役立つ関数です。
BIN2HEX関数とは?
BIN2HEX関数 は、指定した2進数を 16進数 に変換して返す関数です。
Excelには他にも「BIN2DEC関数(2進数→10進数)」「BIN2OCT関数(2進数→8進数)」などがありますがBIN2HEX関数はその中でも 2進数 → 16進数 に特化しています。
書式
=BIN2HEX(数値, [桁数])
引数の説明
- 数値:変換したい2進数を文字列または数値で指定します。
- 桁数(省略可):桁数を指定します。足りない場合は、先頭に0を付けて桁を揃えます。
使用例①:2進数を16進数に変換する
| A列(2進数) | 結果 |
|---|---|
| 1111 | F |
| 1010 | A |
| 11111111 | FF |
「1111(2進数)」は16進数で「F」になります。16進数では、10〜15の部分をA〜Fで表すため、Excelが自動的にアルファベットを含めた変換を行ってくれます。
使用例②:桁数を指定して出力する
| A列(2進数) | 結果 |
|---|---|
| 1111 | 000F |
| 1010 | 000A |
| 11111111 | 00FF |
桁数を指定すると、結果がゼロ埋めされて固定桁で表示されます。ID番号やコード表記など、一定の桁数で管理したいときに便利です。
使用例③:負の2進数を変換する
| A列(2進数) | 結果 |
|---|---|
| 1111111111 | FFFFFFFFFF |
| 1111111011 | FFFFFFFFFB |
Excelでは、2進数の最初のビットを「符号ビット」として扱います。
先頭が「1」の場合、Excelは自動的に 2の補数(符号付き16進数) として処理し、負の値を10桁の16進数で返します。
注意点
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 入力できるのは10ビットまで | それ以上の桁を入力すると #NUM! エラーになります。 |
| 小数には対応していない | BIN2HEXは整数のみ対応です。 |
関連関数
| 関数 | 説明 |
|---|---|
| BIN2DEC | 2進数を10進数に変換する |
| BIN2OCT | 2進数を8進数に変換する |
| DEC2HEX | 10進数を16進数に変換する |
| HEX2BIN | 16進数を2進数に変換する |
まとめ
BIN2HEX関数 は、Excelで 2進数を16進数に変換する関数 です。
2進数と16進数はコンピューター内部のデータ表現で密接に関係しており、データ通信やプログラミングの基礎を理解するうえでも重要な変換です。
また、桁数を指定して出力できるため、コード管理・識別番号・システム開発など、実務でも応用しやすい関数です。
