Excelでデータの中の「相対的な順位(どの位置にあるか)」を求めたいとき、便利なのが PERCENTRANK関数シリーズ です。
その中でも PERCENTRANK.EXC関数 は、データの最小値と最大値を除外して、
特定の値が全体の中でどのくらいの割合(パーセンタイル)に位置するのかを求める関数です。
統計分析やテスト結果の分布評価などで、極端な値(外れ値)を除外して順位を判断したいとき に役立ちます。
PERCENTRANK.EXC関数とは?
PERCENTRANK.EXC関数 は、指定したデータ範囲の中で、特定の値がどの位置にあるかを 0〜1 の割合で返す 関数です。
ただし、最小値と最大値は除外され、結果は 0 より大きく 1 より小さい値 になります。
Excel 2010以降で使用可能です。
書式
=PERCENTRANK.EXC(配列, 値, [有効桁数])
引数の説明
- 配列:順位を求めたいデータ範囲
- 値:順位を調べたい値
- [有効桁数]:小数点以下の桁数(省略時は小数点第3位まで表示)
使用例
データ |
---|
55 |
60 |
65 |
70 |
75 |
80 |
85 |
90 |
95 |
100 |
「75」が全体の中でどの位置にあるかを、最小値と最大値を除外して求めます。
=PERCENTRANK.EXC(A2:A11, 75)
👉 結果:0.4(40%)
つまり、最小値(55)と最大値(100)を除外したうえで、
「75」は全体の中で 上位40%の位置 にあるという意味です。
🔹 有効桁数を指定する場合
=PERCENTRANK.EXC(A2:A11, 75, 4)
👉 結果:0.4000
活用例
- テスト結果で、極端な最高点・最低点を除いた相対順位を求める
- 売上データの中で、中央値付近の位置を分析する
- 外れ値(異常値)を除外して統計的な評価を行いたい場合
注意点
- 最小値および最大値は常に除外される(結果は 0 と 1 にならない)
- x が範囲外(最小値以下・最大値以上) の場合は #N/Aエラー が返される
- データ数が3未満の場合、結果はエラーになる(計算できないため)
- 結果をパーセント表示にすると、直感的に順位を理解しやすい
関連関数
関数 | 説明 |
---|---|
PERCENTRANK.INC | 最小値と最大値を含めて順位を求める |
PERCENTRANK | 旧バージョン関数(Excel 2010以前) |
PERCENTILE.EXC | 指定したパーセンタイル位置の値を求める(EXC対応) |
RANK.EQ | 指定値の順位を数値で求める |
まとめ
PERCENTRANK.EXC関数は、最小値と最大値を除外してデータ内での相対的な位置を求める関数です。
外れ値を含めたくない分析や、中央値付近の分布を正確に評価したいときに有効です。
PERCENTRANK.INC関数と組み合わせて使い分けることで、より柔軟な統計分析が可能になります。